ネット上で売っているブルーライト眼鏡のカット率の本当と誤解
前回の投稿で、ブルーライトについて説明してきました。
改めて、ざっくりと説明すると、
ブルーライト(Bluelight)とは、電磁波の一種。
ブルーライトは波長が380~500nm(ナノメートル、1メートルの10億分の1)と最も短く、人間の目では青色や紫色に見える光。
ブルーライトは、眼や身体に大きな負担をかけると言われていますので、みなさまの眼と身体を守るべくLEDがあふれる現代においてはブルーライト対策が必要である。
ということを説明しましたが、覚えていますか?
忘れた方はブログの過去ログをあたるか、もう一度グーグル先生に聞いてみてくださいね。
さて、今回もブルーライトカット対策するための方法を具体的に説明します。
いくつか方法がありますが、今回はブルーライトカットメガネです。
JINSやzoff、眼鏡市場などでたくさん売っていますし、インターネット上でいっぱい売っていますよね。
今回はある1商品をネタとして、ブルーライト眼鏡のカット率の本当と誤解について紹介したいと思います。
|
JIS検索済み ブルーライトカット 98%のPC眼鏡...。
このブログを書いている2019年4月時点で販売価格が消費税込みで2,333円、送料無料。
決してこの店舗の回し者じゃないですが、
これ買えばいいんじゃね?
と心が揺れ動いちゃいそうですよね。
ただ、まずはその気持ちを少しだけペンディングしてもらいたいのですが...
ここの説明では、
日本工業規格(JIS)に基づく試験結果では"眼の健康への影響"が懸念される
410nmのカット率が約98%という数字を達成することができました。
とあります。
ブルーライト CUT率 98%が出てきたと思ったら、"眼の健康が懸念される"410nmのカット率が...という惑わせる文言が出てきました。
さて、ここで考えていただきたいのは、ブルーライトというのはどういうものだったでしょうか?
分からない方はこの投稿のいちばん最初に戻れば答えが書いてあります。
ブルーライトは波長が380~500nm。
つまり、380~500nmという中の410nmのカット率が約98%あるということに過ぎません。
誤解して欲しくないのは、ブルーライト全体が98%カットではなく、ブルーライトの範囲の中である一部分のカット率が約98%であるということです。
ここに書いていること、理解頂けましたか?
もし、私の説明の意味が分からない方がいらっしゃったらコメントで教えてくださいね。
さて、この410nm部分のカット率が98%に意味があるのかないのかとなると、非常に意味はあります。
事実、"眼の健康への影響"が懸念されるのが410nm付近だからです。
実際にドイツのリチャード H.W.フンク博士という方の研究によれば、
411 nm の短波長光に曝した場合には、470 nm 波長光に曝した場合よりもニューロン網膜細胞が強い酸化ストレスを受け、細胞死(アポトーシス)の兆候が認められました
とあります。
参考:
難しいことが書いてありますが、視力を低下させないために、眼病にならないためには410nm付近のカット率が高いというのは非常に良い商品だと思います。
ただし、先程の商品には続きがあります。
410nmのカット率は約98%ですが、450nmのカット率は約18%と書いてあります。
実はパソコンやスマートフォンから放出されるブルーライトの波長のピークは450~470nmと言われています。
450~470nmの光は人のサーカディアンリズム・体内時計に影響すると言われていますので、夜スマートフォンやPCを見たりする人は注意してほしいところです。
何度も言いますが、この商品悪い商品ではないと思うし(実物を持っていませんけど)、410nm付近の有害光線はHEVo (High Energy Violet Light)と呼ばれる部分でそこから保護するのですから、眼の痛み予防には効果があると思いますが、これだけでは生活リズムまで改善できると断言できるものではないです。
もし両方カバーしたい場合は透明レンズではなくて、少し色味のあるレンズのほうが効果があるかもしれませんが、今のところHEVoをカットしながら450~470nmも保護できる眼鏡はそう多くありません。
また後日ご紹介しますが、450~470nmを保護できる眼鏡の多くは紫外線(~400nm)は99%以上カットできていてもHEVoは20~30%くらいしかカットできていないものが多いのです...
このブログが参考になった!と思ったらどんどんSNSでシェア・拡散して頂いたり、実際に商品を買ってみると良いかもしれません。
まずは、参考リンク貼っておきますね。